ずぅっと前から使っていたCL6DX、去年の夏ぐらいから故障していました。共振点も変だし電波も飛ばないし。先日タワーに登って下ろしてきました。原因は一目瞭然。バランからエレメントに接続されているはずのリード線がブチッとちぎれていました。写真は、家の外構部に放置された旧CL6DXの残骸です。
CL6DXのないタワー。すっきりしてますね。でも、周りの人達が「50.313でFT8が面白い」と騒ぐものですから、精神衛生上よくありません。去年、けいはんな通信さんで仕入れてきた新品のCL6DX、ついに上げる決心をしました。
久しぶりに見る新品のアンテナ。気持ちいいですね。ゴールデンウィーク中の晴れの日に梱包を解き、ブームやエレメントを組み立ててテナコートを塗ったり自己融着テープを巻いたり。今日(5月9日)お知り合いに手伝っていただいて上げるために、その準備を完璧にしておきました。
さぁ、出陣ですよ。これまでは、腰ベルトだけで登ったりしていましたが、身近な方のアンテナメンテナンス中の悲報を聞き、それを無駄にしないよう、仲間うちでも論議がありました。「アンテナ工事は一人でやったらアカン。墜落防止には二丁がけのフルハーネスの安全帯をすること。ヘルメットはライナーの入ったものを!」……というわけで、私も今日はこのようないでたちで作業に臨みました。
地上にアンテナを組むスペースがないので、こんな風にタワーに沿わせてエレメントを付けていきます。まずはラジエータ、それからその前後のエレメント。バック側の3本を付け終わったら、上下を反転させて残りの3本を取り付けます。
タワーの上でアンテナを右に左に回転させるのは容易なことではありません。CL6DXを上げる頂部の下に、TA-351(14/21/28)とRN4DX(7/10/18/24)があるのです。
よし! いよいよ最後の作業です。できる限り高くアンテナを上げ、アンテナの水平、向きをきちんと合わせてクランプを締めます。同軸ケーブルをブームやマストに固定します。ここでいったんステージに降りまして……と。
下で作業をしてくれていたお知り合いに、MFJのアナライザを使ってアンテナの動作を確認してもらいます。50~51MHzくらいまでで使えるような設計になっているため、50.5MHzあたりでSWRは底になります。FT8の50.313MHzでも1.1ですので、問題ありません。ここまで来て、ようやくタワー上に運び上げたいろんな物をロープで下ろし、私自身も地上へと下りて行きます。
はい、キレイに上がりました。さっそくアンテナをリグにつないで50.313を聞いてみると……。あらら。何も聞こえない! あ! HF帯用のLPFが付いてました。正しくつなぐと……、BVやBY、VR2に国内と、賑やかにFT8を運用する局が見えています。えへへ。これからのEスポの季節、楽しみが増えました。(というか、復活しました。)
手伝ってくれたお知り合いには感謝、感謝です。一人で上げるなんて、とても無理! 下で組んでひっぱり上げるだけならまだしも、タワーの上部でエレメントを1本ずつ取り付けないといけないんですから。
今日、お天気は大変よかったのですが、風が半端じゃなかったです。ロープを下に下ろすにも、あっちこっちに風で流されて、絡んだり途中の腕木に引っかかったり。モンキーレンチをぶら下げたのですが、それでも軽すぎました! あと、CL6DXを組んでいて「あれっ!」と思ったのがディレクタの長さ。短い方から順番……じゃないんですね。ちゃんと説明書を読み、エレメントの色を見ながらしっかり理解して組んでいかないとダメです。
さてさて、夕食前に少しFT8で遊んでみました。BVは楽に獲れます。あと、1エリア、2エリアの局ともQSOできました。皆さんも、見えていましたらお相手よろしくお願いいたします。